
“輸出の壁”を越える──中小農業法人が見出した海外展開の活路久保産業有限会社 様
長野県千曲市に本社を構える久保産業有限会社は、山伏茸を中心とした機能性きのこの生産・販売を手掛ける農業法人です。品質へのこだわりと独自の品種開発で知られる同社は、国内需要の頭打ちに直面する中で、海外市場への展開を模索してきました。そんな同社が新たな一歩を踏み出すきっかけとなったのが、STANDAGEの『おまかせ貿易』でした。
課題
- 電気・燃料費高騰による生産コストの圧迫
- 国内市場における価格転嫁の困難
- 海外展開に必要な貿易ノウハウ不足
現状
- 輸出業務全般の一括支援による初動の加速
- 海外現地企業との商談機会創出
- 輸出内製化に向けた実績とノウハウの蓄積
今回、STANDAGEのおまかせ貿易を導入することになったきっかけを教えていただけますか?
私たちは長野県で、きのこの生産・販売を手掛ける企業として事業を展開しています。しかし、近年のきのこ業界は国内需要の伸び悩みや資材価格の高騰といった課題に直面しており、業界全体としても厳しい状況が続いていました。実際に、電気代や燃料費の高騰により生産コストが膨らむ一方で、販売価格は需要と供給のバランスに左右されるため、なかなか価格転嫁ができず、結果的に赤字に転落してしまうという構造が続いていたのです。
そのような状況の中で、私たちは以前から海外市場への展開に関心を持っていました。というのも、きのこは世界的に健康食材としての注目度が高まっており、特に欧米では「ライオンズメイン(山伏茸)」のような機能性の高い品種が支持を集めていたためです。私たちも独自に機能性成分の豊富な品種を育てており、「きのこを海外に届けたい」という思いは強く持っていました。
そんな折、とある展示会でSTANDAGEの営業担当者と名刺交換をしたことがきっかけで、『おまかせ貿易』を知りました。実際には他の商社数社とも話をしていましたが、初めての貿易に踏み出すには、STANDAGEの一気通貫の支援体制が最も自社に合っていると感じ、導入を決めました。
具体的にどのような内容でしたか?
『おまかせ貿易』は、単なる代行ではなく、販売戦略から市場調査、交渉、物流、代金回収までを一貫して支援してくれる点が大きな魅力です。私たちには海外輸出の経験がなく、社内にそのノウハウを持った人材もいませんでした。加えて、海外から問い合わせがあっても、その後の商談や輸送、現地通貨での決済、トラブル対応などをすべて自社で対応するには限界がありました。『おまかせ貿易』のように、貿易業務を丸ごと任せられる仕組みがあったことで、初めて海外展開のハードルをクリアできたと感じています。
現在、輸出先候補であるドイツの企業とSTANDAGEを通して交渉中です。これまでは現地から視察に来られても、そこからどう取引を進めていけばよいのか手探りの状態でしたが、今ではSTANDAGEのサポートにより、現実的な商談にまで進んでいます。
導入後、どのような成果が得られましたか?
スムーズに海外輸出事業をスタートできた点が非常に助かりました。現在は2年間の契約のうち、まだ初期段階ではありますが、今後1年をかけて具体的な成果を確認し、ゆくゆくは自社で内製化するかどうかを判断したいと考えています。内製化を目指すにしても、まずは実績とノウハウの蓄積が必要であり、現段階ではまさにその「基盤づくり」の真っ最中です。
今後、おまかせ貿易にはどのようなサポートを期待されていますか?
私たちが生産しているきのこ、特に山伏茸は、一般的な品種に比べて5倍の機能性成分を含んでおり、日本国内でも非常に希少な存在です。こうした商品の魅力をより広く伝えるべく、特に欧米市場への展開を強化していく方針です。
その実現に向けて、STANDAGEの海外現地における営業ネットワークと情報発信力には、今後一層の期待を寄せています。各国の現地スタッフがそれぞれの言語で製品の特長を訴求してくださることで、より具体的な販路開拓へとつながるはずです。こうした取り組みを通じて、ヨーロッパや北米など、健康志向の高い地域での本格展開を見据えています。

久保産業 久保様のコメント
「海外に販路を広げたいが、どこから手をつけていいかわからない」と悩んでいる中小企業経営者には、『おまかせ貿易』をぜひ勧めたいです。実際に私たちも、海外展開における最初の一歩を踏み出すために、このサービスがなければ不可能だったと思います。
私たちのような中小の生産者でも、海外市場でのチャンスを現実のものにしてくれる。そんな“手が届く”サービスです。視察に来た海外バイヤーとの接点をチャンスに変えたいと考えている方には、間違いなく大きな支えになるはずです。STANDAGEは、ただの代行業者ではなく、パートナーとして一緒に海外市場を切り開いてくれる存在です。